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信頼できる特殊清掃業者を選ぶには?資格と許可のチェックポイント

信頼できる特殊清掃業者を選ぶには?資格と許可のチェックポイント

特殊清掃という言葉を耳にする機会は、まだ一般的には多くありません。しかし、現代社会において孤独死や事件・事故、さらには災害などの現場で、専門的な清掃が必要とされるケースは増えています。こうした現場は通常の清掃業務とは異なり、血液や体液、腐敗による臭気、細菌やウイルスなどの感染リスクが存在するため、高度な衛生管理と専門知識が欠かせません。単に部屋を片付けるだけではなく、感染症防止や原状回復のための特殊な技術と経験が求められるのです。

一方で、特殊清掃業界は急速に広がっているものの、法律で義務付けられた「国家資格」や「専用免許」が存在しないのが現状です。極端な話をすれば、誰でも名乗れば特殊清掃業者を開業できてしまうという実態があります。もちろん、多くの業者は誠実に取り組んでいますが、中には十分な知識や設備を持たず、不適切な処理や高額請求を行う業者が存在するのも事実です。そのため、依頼者自身が「信頼できる業者かどうか」を見極める力を持つことが大切になります。

今回は、特殊清掃業者を選ぶ際に参考となる「資格」「許可」に注目します。事件現場特殊清掃士や遺品整理士といった民間資格から、一般廃棄物収集運搬業許可や古物商許可などの行政上の免許まで、業者の信頼性を測る具体的なポイントを整理して紹介します。依頼者が安心して大切な現場を任せられるよう、資格と許可の観点から業者選びのチェックポイントを解説していきます。

目次

特殊清掃に「必須の国家資格」はない

特殊清掃という仕事は、孤独死や事件・事故の現場など、一般的な清掃とはまったく性質の異なる作業です。しかし、その専門性や危険性の高さとは裏腹に、現在の日本には「特殊清掃専用の国家資格」や「法的に必須とされる免許」は存在しません。つまり、極端に言えば、誰でも「特殊清掃業」を名乗って開業できてしまう状況にあります。この点が、業界の不透明さやトラブル発生の温床となっているのです。

もちろん、特殊清掃に関わる知識や技術を学べる民間資格は存在します。たとえば「事件現場特殊清掃士」「遺品整理士」といった資格は、専門的な研修を受けることで取得可能であり、業務に対する真摯な姿勢を示す目安になります。しかし、これらはいずれも法的義務ではなく、資格を持たないまま仕事を請け負う業者も少なくありません。そのため、依頼者にとって資格や許可の有無は「信頼できるかどうか」を判断する重要な材料となるのです。

資格が必須でない現状は、業界の裾野を広げる一方で、依頼者にリスクをもたらす可能性も孕んでいます。技術や知識が不足した業者に依頼すれば、十分な消臭や除菌ができなかったり、感染症リスクを残してしまうことも考えられます。だからこそ、依頼者が自ら目利きを養い、業者の資格や許可を確認する姿勢が欠かせません。「資格なしでも開業できる」という現状を踏まえた上で、何を基準に信頼できる業者を選ぶかが、安心につながる大切な一歩となります。

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この記事を書いた人

2000年から活動しているフリーランスのウェブ屋です。2000年台の早い時期から遺品整理業者、特殊清掃業者のウェブサイト制作をいくつも手掛けてきました。そんな経験から遺品整理や特殊清掃の業界になつわる様々な話題を記事にしています。遺品整理に悩まれている方の助けになればとサイトを運営しています。

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