
故人の逝去後・遺族が行うべき整理の手順
まずはスマートフォンやパソコン、外付けHDDなどの端末を確保します。第三者による不正アクセスを防ぐため、速やかに管理下に置き、電源や通信の利用を制限することが重要です。
故人が残した契約書類やエンディングノートを確認します。これにより、アカウントやパスワード、希望する整理方法を知ることができ、後のトラブル防止やスムーズな手続きに役立ちます。
利用していたネット銀行、SNS、サブスクリプションなどを一覧化します。契約状況を把握することで、解約漏れや請求の継続を防ぎ、必要な資産を適切に承継できます。
家族の思い出となる写真や動画、重要な業務データなどは別の端末やクラウドにバックアップします。データ消失を防ぐと同時に、プライバシー保護の観点からも慎重な管理が求められます。
SNSやメールは放置すると不正利用や迷惑メールの発信源になる恐れがあります。各サービスの追悼アカウント機能や削除申請を利用し、プライバシー保護と故人の名誉を守ります。
動画配信やクラウドストレージなどのサブスクリプション契約は、放置すると自動更新で請求が続きます。契約を確認し、速やかに解約手続きを行うことで無駄な支出を防げます。
ネット銀行や証券口座、仮想通貨ウォレットなどは通帳や証書が存在しない場合もあります。パスワードや秘密鍵の確認と同時に、相続法に基づいた正式な手続きを進める必要があります。
不要になった端末は、初期化やデータ消去を行ってから廃棄します。一方で、写真やメッセージを残したい場合は形見として保管する選択もあり、家族の意向に応じた判断が求められます。
故人のアカウントへの無断アクセスは不正アクセス禁止法に抵触する可能性があります。また、相続法や個人情報保護の観点からも、正規の手続きに基づいて対応することが重要です。